LIFEEEEE!

”生きるように学び、学ぶように生きる” 

What is Economy?

f:id:sam000urai:20160201010359p:plain

 

経済への理解が足りないことから、1月の後半は経済について学んだ。

ざっくりと立てた目標に対しては以下の結果に。

・経済関連本5冊読破し、各本ごとにブログにレビューを残す

→結果は4冊。このブログでまとめる。

・NewsPicksの経済カテゴリーの記事2つに毎日コメント

→達成率50%くらい

 

 

 

見たことある人も多いと思うが、この動画がとてもわかりやすかったのでご紹介。

流暢なしゃべり口調と、シンプルなビジュアルがめちゃくちゃいい。

 

 

以下、前半3分くらいとその他ポイントを書き起こし&メモ。 

経済のからくりは簡単なものです。
簡単な構成要素と簡単な取引から構成されています。これが繰り返し何度も何度も起こっているのです。取引を引き起こしているのは人間の知恵です。ここから経済を動かす3つの主な要素が生まれます。
 
①Productivity Growth / 生産力の成長
②Short Term Debt Cycle / 債務の短期的な周期:5~8年の周期
③Long Term Debt Cycle / 債務の長期的な周期:75~100年の周期
 
この三つの要素を個別に考え、またそれを積み重ねたモデルケースを考えると、経済の動向と現在の状況が理解できるのです。
 
Transactions/取引
経済は取引の積み重ねであり、取引とは簡単なものです。私たちはいつも取引を行っている。何かを買うと取引が発生します。取引では買い手がお金/クレジットを提供し、それと引き換えに売り手が物品、サービス、資産などを提供します。使われたお金とクレジットを合計すると、支払総額がわかります。この支払総額が経済を動かします。支払額を売り上げ量で割ると単価がわかります。
「取引」を理解できたら、経済の仕組みが理解できます。経済市場は買い手と売り手が取引をすることで構成されます。例えば、小麦市場、自動車市場、株式市場、その他の市場です。経済はすべての取引とすべての市場の積み重ねなのです。すべての市場での支払い総額と売り上げ総量を計算すると経済の仕組みを理解することができます。人、会社、銀行、政府機関、この全てが今話した取引をしています。お金とクレジットを物品、サービス、資産と交換しているのです。
買い手と売り手の最大手は政府機関です。二つに分類できます。中央政府は税金を徴収し、お金を支出します。そして、中央銀行は経済のお金とクレジットの総量をコントロールできます。すなわち、中央銀行は利子の動きを制御し、また新しい通貨を印刷できるのです。このため、中央銀行はクレジットの流れに大きな影響力を与えます。
・取引では何かを得るために何かを提供する必要があり、得られる額はどれだけ生産できるかによって決まる。
 
Credit/クレジット
・借り手が返済を約束し、貸し手がそれを信じるとクレジットが発生する
クレジットが発生すると、借金が発生する。貸し手には資産であり、借り手には債務である
・なぜ、クレジットが重要か?支出額を増やせるため。そして、その支出が経済を押し上げる。ある人の支出は他の人の収入となるから。あなたの支出は誰かの支出となる。あなたの得る所得は誰かの支出である。
・クレジットを発生させると、将来予測可能な一連の事態を引き起こすことになる。この意味でクレジットはお金と違う。お金は取引の清算に使われる。クレジットを使うと”ツケ”が発生する。将来返済するという約束。何もないところに”クレジット”が発生。
・経済資源を活用し、所得を生み出せばクレジットは良い要素となる。
米国のクレジットの総額は約50兆ドルだが、流通しているお金の総額は約3兆ドルしかない
 
レバレッジが消滅した時の対処法
①支出を縮小
人、ビジネス、政府が支出縮小。政府でいう「緊縮策」。ただ、支出を縮小すれば、他の人の収入が減るので変わらない。
②債務不履行となりまた再編
・飲み屋で言えば、ツケが不履行となる。
・所得が減るので、政府の受け取る税収も減る。政府の債務負担増加となる。債務返済のため、税収を増やすか、借金を増やすことになる。
③富の再分配
その結果、富裕層からの税収入を増やすことで、富の再分配を行う。
→この結果、恐慌が起こり戦争に至った歴史がある
④中央銀行によるお金の印刷
インフレを招き、経済を刺激する。中央銀行(連邦準備銀行)の支援は2008年に2兆ドルを新しく印刷した。新たなお金で金融資産を購入。また、中央銀行が政府の債権を購入。
 
結論:3つの重要なポイント
①Don’t have debt rise faster than income.
/所得より早く債務を増えさせない。でないと債務負担が耐えきれなくなる。
②Don’t have income rise faster than productivity.
/所得を生産性より早く増えさせない。そうなると競争力が弱くなる。
③Do all that you can to raise your productivity.
/生産性を向上させる努力を惜しんではいけない。これは長期的に見て一番大切な要素である。

 

 

世界一シンプルな経済入門 経済は損得で理解しろ! 日頃の疑問からデフレまで

世界一シンプルな経済入門 経済は損得で理解しろ! 日頃の疑問からデフレまで

 

 経済学とは希少なものについて考える学問と冒頭で述べている。また、経済を動かす最もシンプルな仕組みとして”損得”感情を挙げている。自由競争こそ人々にとっても社会にとってもいいというのはまさに自然界と同じで、自然は自然のままが一番いいと思わされた狼が生態系を作っていく過程を捉えた動画を思い出した。全体として、本書は初心者にもわかりやすかった。

経済学の大原則 

  1. 希少性 
  2. インセンティブ:人は損得勘定に従って行動するというもの、便益と費用
  3. ノーフリーランチ:得な状況は落ちていないということ。そしてこのノーフリーランチの法則から出てくる帰結がトレードオフと呼ばれる性質。
 経済学は希少なものを分析する学問。そして人々はインセンティブに基づいて行動する。その結果、ノーフリーランチというタダで儲ける方法は存在しないという経済環境、つまりトレードオフ環境になる。
日本経済の3つの問題
  1. 潜在GDP低下の問題=実力不足の問題→成長政策
  2. 潜在GDPと実質GDPのギャップの問題→金融政策
  3. 格差の問題→税金と補助金(再分配)
資本を増やす方法
日本ではこれから人口は減るため、一人当たりのGDPに着目する必要がある。機械や設備という資本が一定であれば、「一人当たり実質GDPは人口が少ないほど増える」。また、資本を増やせば、GDPは高まる。では、どうすればその資本を増やせるか?その方法として大きく3つ。
  1. 自力モデル:国民の貯蔵率を高める→現代では通用しない。海外に資本が流れるため
  2. 他力モデル:海外の企業に直接投資してもらう
  3. 技術力を高める方法:より多くの付加価値のあるものを生産することができる。また、資本と労働の組み合わせを上手に行う力=マネジメント能力が高い場合にもGDPを向上させることができる

  

図解 わかる!経済のしくみ[新版]

図解 わかる!経済のしくみ[新版]

 

 経済とは「世の中のお金の動きすべて」と言っている。上記の書籍とは、また違う角度で書かれており、こちらも初心者向けでわかりやすかった。内容は上記と大枠似ているので省略。

 

スタバではグランデを買え!―価格と生活の経済学 (ちくま文庫)

スタバではグランデを買え!―価格と生活の経済学 (ちくま文庫)

 

 

こちらは生活単位規模のミクロ経済について書かれている。結論としては、我々の日々の消費は主に「取引コスト」に対する支払いだということ。物(原価)自体にお金を払っているわけではなく、あらゆる仲介が入ることで発生する、その取引コストにお金を支払っているのだという。その取引コストがどれだけかかるかで、日常の物の価格差は生まれている。100円ショップの例など面白かった。また、現代のシェアリングエコノミー系のサービスはこの「取引コスト」を極限まで下げることで無駄を無くしているんだなと改めて実感。

 

100円ショップの例
中国の義鳥市(イーウー)は100円ショップの生産拠点で、一個10円ほどの原価で購入出来る。
ほとんどが物流、販売コストなどの取引コストである。中国から日本にコンテナを船に積んで運ぶ場合、一つの商品あたり1円も支払えば十分。国内で港から各店舗まで運ぶための陸上輸送のコストの方が圧倒的に高くつく。理由は一度に運べる数が少ないため
しまむらの例
仕入先の業者に対して、商品の検品、値札つけ、店別の仕分け、梱包を全て人件費の安い中国で行ってから、まとめてコンテナで輸入し、そのコンテナをしまむらの物流センターに直接運んでいる。「直流」と呼ぶこの方式により、物流コストは約3割の削減が出来ている
 
メモ
・経済的な豊かさとは根本を突き詰めれば、「比較優位に基づく分業の利益」を源としている
・消費者として我々は何に対してお金を支払っているかというと、かなりの部分が取引コストあるいは取引コストの節約に対して支払われている。したがって、モノやサービスや人や情報について、探す、知らせる、分ける、結び付ける、運ぶなどを行うことで、何らかの取引コストを節約するような仕事が、じつは大きな価値を持っている

  

フェルドマン博士の 日本経済最新講義

フェルドマン博士の 日本経済最新講義

 

 

 フェルドマン博士によれば、日本の強みは「農業(豊かな水と農地)」「技術力」だという。反対の弱みは「人材育成」「人材の流動性」を挙げている。そもそも現在の資本の使い方が高齢者よりになっており人材へ投資がされていない、加えて転職が少なく人材の流動性がないなど、これらの”弱み”をどう克服するかがグローバライゼーションおいて重要なテーマだと述べている。

 

ここで思い出したのが『ZERO to ONE』の中でピーターティール自身が述べていた、「ほとんどの人はグローバリゼーションが世界の未来を左右すると思っているけれど、実はテクノロジーの方がはるかに重要だ」という意見。ピーターティールがこの本でいうところ、”結局は自分の頭で考えることが重要だ”ということに尽きるとは思うが、フェルドマン博士の本書は経済を学ぶ上で参考となった。

 

というわけで、ここまで経済について学んだきた。

今回学んで経済の輪郭はつかめたかと思う。より実態経済に関わる中で、本当に理解できてくるのであろう。取引の総和で市場ができ、市場の総和が経済だということを特に覚えておきたい。

 

2015年に読んだ本ベスト8

自分の備忘録として。

2015年に読んだ本ベスト8を記録しておきたい。

8位

本書では「売れるものに気がつく能力」、「価値を認識する能力」のことをマーケット感覚と呼び、さらに分解し、「商品やサービスが売買されている現場の、リアルな状況を想像できる能力」、「顧客が、市場で価値を取引する場面を、直感的に思い浮かべる能力」と定義している。マーケットとは市場であり、市場とは価値を交換する場所であり、その価値の交換が行われる規模のことを市場規模と呼ぶというのはわかりやすかった。また、このマーケット感覚をキャリアやサービス、国家などあらゆるものに当てはめて説明している点も非常にわかりやすいものであった。本書のメッセージとしては、”今後、市場化する社会だからマーケットを読む感覚を養うことが大切だよ”というもので、それはつまり市場とは個人が主体であり、その個人が以前よりも主導権を握れるような社会に近づいているということなんだろうなと感じた。

世の中の動きとは、そこに生きている人間の動きの集合体です。それぞれの人が何を求め、どんな気持ちがどんな行動につながるのか想像する力を鍛えないと、社会がどちらの方向に動いているのかもわからないし、マーケット感覚も身につきません。

人間も、今までは組織に選ばれ(=組織に雇ってもらい)、組織から評価されることを目指す人が多かったけれど、今後は市場に選ばれ、市場から評価されることを目指す人が増えるでしょう 

人はどんなときに、どんなモノに、いくらのお金を出すのか。そのお金と交換される価値はどんな価値で、それを欲しがる人のインセンティブシステムはどういう仕組みなのか。

7位

メッセージとしては”人間自身とテクノロジーをよく理解することが大切だよ”というもの。内容は人工知能についてざっくりと、かつ気軽に学べる本であった。ビジネスサイドと学者サイドとの対話形式で話が進んでいくのでわかりやすい。また、対話の中で出てくる用語について丁寧に全て解説も載っているので易しい。

MATSUO:本当はロボットを大量に投入して、そこでロボットの社会を作らせるのがいいと思います。ロボットに社会生活を何世代も営ませると、他人と協調した時は嬉しいとか、他のロボットの役に立つと嬉しいという報酬系を持つロボットが生き残っていく可能性は高いので、そのレベルで人間は共感できるようになるのかもしれない。

人間と共生するロボットを作る手段としてはとても合理的な考えだと思う。人間は社会性を持った生き物で、他者との関わりを保ちつつ生きていく必要性がある。ロボットも然り。ロボット1台だけでは生きていけない、そうなれば他者と共存する社会性を持った存在になる必要性が出てくる。

MATSUO:「飽きる」というのは、実はかなり重要なパラメーターです。ノベルティー・シーキング(新奇探求行動)が高いかどうかは、例えば、ロボットが最適な行動を考えるときの重要な要素にもなります。

飽きる、飽きるのか!そうだ、人間は飽きる生き物なんだ。ネットサービスの入れ替わりが激しい所以は飽きるというのが一つのパラメーターではないだろうか。どんなに良いアプリ、サービス、製品でもそこに変化がないと飽きるのだ。また、変化を求めるのだ。iPhoneは確かにほぼ完璧なプロダクトだが、完璧さ故に面白くないと思うのは自分だけではないだろう。カスタマイズできたり、たまに表示がおかしくなったりするAndroidOSのnexus5の方が良い。

 

6位

非常に短く、簡潔にまとめられているのでサクッと読めるが、とてもメッセージ性のある一冊。後世へ残せるものとは?金でもなく、事業でもなく、思想でもない。それらは後世の人々が善にも悪にも用いることができるため。最大の遺物とは誰にでも残すことができる”勇ましい高尚なる生涯である”と述べている。つまり、生き様であり、その人の在り方だと思う。一人一人に素晴らしき人生があり、物語があり、それは誰にも邪魔されることがなく、かけがえのないものだという内村鑑三のメッセージが伝わってくるように思える。

「わが愛する友よ、われわれが死ぬときには、われわれが生まれたときより、世の中を少しなりともよくして往こうではないか」

 これは内村鑑三ではなく、天文学者のハーシェルが語ったことを本書に記した一節だ。この一節が本書の真髄である。

 

5位

よく「周りの5人の平均があなただ」「自分を変えるには、付き合う人、環境、時間配分を変えること」などと言われるが、まさにそのことを科学的に分析、解説しているのが本書であった。つまりは、何を周りからインプットするかということ。

子供が大人へとなるにつれ、好奇心や純粋さ、いわゆる子供心を失っていくのはこのように偏りのある環境や人の中で偏った思考を形成していくためであろう。その結果、柔軟な思考がなくなり、批判的になったり、好奇心が薄れていったりするものだと思う。

また、人工知能を学んでいると同時に人間のことを学ぶような感じなのだが、人工知能も何をインプットさせるかでそのアウトプットの結果は変わってくる。上記で述べたように人間も同じだ。これまでの人生の中で何を見て、聞いて、経験して、何を知り、どういう人と付き合うかなどのインプットでアウトプットは決まってくる。だからこそ、自分のインプットする情報には注意することが必要だ。最初のうちは無作為にインプットしまくることで、量が質に転化する場合もあるが、ある一定状態を超えると良くない。

他には、自分が思っている以上に他者の影響を強く受けているということ。SNSで美味しそうな料理の写真がアップされていて、自分も食べたくなりお店に足を運んだという経験は誰しもあるだろう。同じようなことが日常茶飯事に起きているのだと思う。必要のない情報は意識的に遮断すること、同時にランダム性、意外性から思わぬ結果に繋がる結果にもなるので流れに身を任せることも重要なのかなと思ったり。人は普段見ているものから行動を決めるということであれば、いかに人々に認知させるのが重要かということも理解できた。商品だけではなく、人と人との信頼関係においても単純接触効果があるように、頻繁に会うことで好意に繋がるというのも理にかなっている。

サイエンス誌に掲載された論文における重要な結論は、「集団は集団的知性を持つ」というものである。そしてその集団的知性は、ここの構成員が持つ知性とはほとんど関係ない。個人の能力よりも優れた、集団で問題を解決するという能力は、個人の間のつながりから生まれる。 

人がどのような意思決定を下すかは、個人的情報と社会的情報がミックスされた結果であり、個人的情報が不足している場合には、人はより社会的情報に依存しようとする。

 

4位

こちらは日系アメリカ人で理論物理学者であるミチオ・カク氏が2100年の世界、そこに至るまでにどういうことが起きるであろうかをまとめた本。特にこの本のすごいと思うところは物理学の第一線で活躍されているミチオ・カク氏が自らの足で世界各国にいる最前線で活躍しているトップクラスの科学者300人以上へインタビューをしてまとめたものであるということ。読み終えた感想を一言で述べると、”世界は思っているよりも進んでいる”ことを実感した。

 

2100年の世界を予測できる根拠として以下を挙げていた。

・本書で触れる科学的発展の内容はどれも、これまで知られている物理法則と矛盾しない。

・自然界の四つの力と基本法則はおおかた明らかにされており、この法則に何か大きな変化は新たに見込めない。

・本書で触れたすべてのテクノロジーのプロトタイプはすでに存在する。

・本書は、最先端の研究と言えるテクノロジーをじかに目にしている。「インサイダー」によって著されている。

 物理法則に矛盾しておらず、かつ現実にテクノロジーとして存在しているという点はとても説得力のある根拠だ。かといって、もちろんその通りになるわけはないが一つの指針として重要だと感じる。

未来についての予言は、わずかな例外を除けば、つねにテクノロジーの進歩を過小評価している。何度も言われるように、歴史を残すのは楽観論者であって、悲観論者ではない。

感情の主な目的のひとつは、われわれに価値観を与え、何が重要で、何が効果で、何がかわいくて、何が貴重なのかを決められるようにすることだ。感情がなければ、すべてが同じ価値になり、無数の決断がどれも同じ重みで身動きがとれなくなってしまう。したがって、科学者は現在、感情が贅沢な存在であるどころか、知能に欠かせないものである事実を理解しだしている。

人工知能、ロボット、脳科学などにも精通しており、意識を単なる意識ではなく、意識レベルを段階的に分類して解説するなどどの解説も分かりやすい。情報量が多いのでまた別途、記事としてまとめたい。

 

3位

相対性理論に行き着くまでの経緯やその後の物理学の流れ、アインシュタインの半生、アインシュタインが周りの影響をいかに受けていたかなどとても面白かった。

ベルリンのアインシュタインの書斎には、敬愛するニュートン、ファラデー、マクスウェルの肖像が飾られていたという。ファラデーはまた、磁気や電気を理解するために「場」の概念をもちこみ、電気力線や磁力線を用いて電磁気現象を説明した。...電磁及び磁場という概念は、その後の物理学を大きく進展させた。...マクスウェルはこれらの法則を方程式のセットに結合させて、電気と磁気のふるまいを数学的に記述することに成功した。

かの天才アインシュタインも大きな歴史の中で、歴代の偉人たちの知恵を借りて世紀の発見をしたということが垣間見れた。

少年時代の一時期、ユダヤ教の信仰世界にのめりこんだこともあったけれど、12歳のときとつぜん真理に目覚めたという。「通俗科学書を読んでいくうちに、やがて聖書の話の多くが真実ではありえないと確信したため」で、その結果「まったくの熱狂的な無神論者となってしまった」 
※「」内はアインシュタインの自伝より本書籍が抜粋したもの

宇宙や惑星などの大きなもの(マクロの時空)を記述したものが「一般相対性理論」で、原子や分子などの小さいもの(ミクロの世界)を記述したものが「量子力学」であるが、両者は相容れない。そこに登場したのが「超ひも理論」という最小のものはひもであり、そのひもが振動することでより大きな原子などの粒子を作っているというもの。物理学は日々、進展している。

また、アニメ世界の2次元の中にいるマリオが3次元世界の我々を理解できないように、創り出された人類がこの宇宙を真に理解すること、ましてや一つの方程式で記述することなどできないと考えているが、物理学者の夢は違う。アインシュタインを始め、多くの科学者は一つの式で記述することを夢見て日々、研究にあたっていた(今も研究を続けている)。その姿に畏敬の念を抱くとともに、電気や磁気などたくさんの研究の成果によって、今の我々の世界が成り立っているのだと改めて実感した一冊であった。

 

2位

ここでももう一人の偉大な人。

かの有名な起業家であるイーロン・マスクも自社のネーミングとロゴにするなど、後世にその影響力を残したニコラ・テスラ。ロボット、コンピュータ、ミサイルの基本法則を考え出し、それにより人工衛星やマイクロ波、核融合などへ道が切り開かれたのだ。だが、当時はマッドサイエンティストとして恐れられ、また資金難にもあり最期は一人で死を迎えたという人生を送った人でもあるが、今の時代に生きていればまた違う結果になったのであろう。当時一緒の時代にいたのが、発明王として知られるエジソン。世間的にはエジソンこそ発明の天才ですごい人だという認識があるが、現実は真逆であった。ビジネスマンとしてエジソンは天才であったが、科学者としては圧倒的にテスラが素晴らしい功績を残している。歴史は常に勝者がつくると言われるが、勝った者がその名を歴史に残すことができる。そういったエジソンとの勝負も細かく書かれており、科学とビジネスの相容れない様を考えさせられたのであった。

実は、他のすべてのものと同様、地球も一定の振動状態にある。つまり、収縮と膨張を絶えず繰り返しているのだ

頭の中に現れる像はどれも以前どこかで見たことのある実際の光景がもとになっていたのだと初めてわかったとき、重要な示唆を得たと確信した。... 彼が今決めたばかりの、自由意志の結果であると思って行ったことは、実はどれもこれも現実の状況とでき事に起因していたのである。

この一節は上記で挙げた「ソーシャル物理学」の部分で述べたこととつながるから面白い。つまり、自由意志などそもそもないということを示唆している。他にも紹介したいことはたくさんありすぎるのでこの辺で終わりにしたい。

 

1位

メタップスの社長である佐藤さんが書いた本。

どれも体系的に述べられており、非常に示唆に富んだ内容であったとともに、その思考法が面白くとても勉強になった。これも長くなりそうなので、別途の機会で改めてまとめたい。

 

こうやって振り返りながら書いてみると新たな気づきや発見もあり、自分自身で勉強にもなった。2015年は原理や法則みたいな部分が中心の書籍が多かったので、2016年は現実に則した実践的な書籍を中心に読んでいきたい。

そうだ、経済のおさらいをしよう。

経済は自分たちの生活の中で切っても切り離せない。

山奥で自給自足生活をするなど極端な例がない限りはどこかで社会に、経済活動に参加していることになる。その「経済」について、あまり自分が理解していないと感じたので、残り半分を切ったが1月は「経済」について学んでいくことにした。もちろん、半月で得られる知識は多くはないだろうが、今後の日々の情報収集や世界の動向を知る上でより効率的になることは間違いない。 

こちらのブログに有難く段階的に学ぶための指南がされているが、今回はまず本棚に眠っていた本から学んでいくことにした。

 

具体的には
・経済関連本5冊読破し、各本ごとにブログにレビューを残す
・NewsPicksの経済カテゴリーの記事2つに毎日コメント
 
半月ない中でどのような結果が得られるか楽しみである。
書籍は以下の5冊。

”It's a small world” シンギュラリティサロンに行ってきた! 

 

f:id:sam000urai:20160116221956j:plainPhoto:http://www.marmarine.jp/press.php

 

毎度のこと、20151226日(土)にシンギュラリティサロンに行ってきた。

私にとって月1の勉強会みたいな位置付けになってきて、とても有意義なサロンだ。

 

全体のお話は公式HPのサマリーに譲るとして、今回はその中で印象に残ったお話を紹介したい。

シンギュラリティサロン#11 栗原聡「加速する人工知能研究の未来」

 

私が一番印象的だったことは、人の脳の何がすごいのか?というお話で述べていた「パプアニューギニアのホタル」の例だ。中でもこのホタルが木で光っている写真が印象に残った。

そもそもなぜ、このホタルの写真になったかといえば、AIを創っていく上で人の脳から得られるヒントが「複雑ネットワーク(スモールワールド)であること」「複雑階層構造(≒Holon)であること」の2点だというお話から発展していった。

 

そして、その”複雑ネットワーク(スモールワールド)”の例として、このホタルの写真が用いられた。このホタルたちが面白いのは、一匹一匹が順に光っていくのではなく、細かい群れ(ある集団)ごとに光っていくという点だ。群れごとに光っていくので、俯瞰してみたときにはウェーブっぽく順番に光が点いていくように見える。つまり、何も音や信号で繋がっているわけではないにも関わらず、光を”同期”するのだという。

 

 

また、その他の”スモールワールド”の実験例として栗原教授は「ネブラスカ州オマハに住む住人160人に手紙を送り、その手紙をマサチューセッツ州ボストンの人物に届くように、心当たりに転送するようにと依頼した実験」を紹介された。オマハとボストンで2250キロメートルも離れているが、結果はたったの6人でたどり着いたという。手紙を受け取った人はこの人だったら知っているかもしれない、この人だったらボストンに知り合いがいるかもしれないと徐々に対象を絞っていった結果であろう。世間は狭いとはよく言われる話だが、こう言う実験結果を知れば理解できる。

パプアニューギニアのホタルの話に戻るが、2つ目の「複雑階層構造(≒Holon)であること」というお話では、生命と機械の根本的な違いについて説明された。生命は細胞によってできているが、その細胞一個一個は自分たちが生きることしか考えていない。だが、その細胞同士がくっつくことでこの我々の身体を構成している。そして、その細胞は入れ替わる、つまり去年の自分と今年の自分は違う細胞によってできているのだが、全体として我々の身体は同じ存在として見なされる。ホタルの例も、このホタルたちが個々で入れ替わったり、いなくなったりしても全体に影響はほとんどなく、全体としての木は光ったままで同じ木として見なされる。

人工的な機械の場合はわけが違う。コンピューターの中の部品が一つでもなければ全く動かなくなる。その点で人と機械では異なるのだ栗原教授は言う。

 

皮肉なことに自然は”不完全”なものを創りあげたが、我々が創るコンピューターは”完全
”でないといけないということだろうか。 だからこそ、人が人に人間らしさを感じる時というのは、その人の不完全な部分、欠点や弱っている状態の時、失敗した時などに感じられるのではないか。反対にコンピューターみたいに完璧になんでもこなす人間や完全合理主義な人には人間らしさを感じないという印象を与える結果になる。人は自らが完全ではないからこそ、完全であるコンピューターを生み出したが、今後の人工知能やロボットに感情を抱くようになると、その時には”不完全さ”を求めるのであろう。

 

お話の中で出てきたワードなど

キャプテン・フューチャー

宇宙際タイヒミューラー理論 望月先生。その中にフェルマーの定理が出てくる

ホメオスタシス(恒常性) 気温など外部の環境が変わっても体の中を一定に保って生命を維持するしくみのこと。

ファウスト - Wikiwand

ブレードランナー

2015年の振り返りと2016年の抱負

遅ればせながら、2015年の振り返りをまとめたい。

一言で振り返れば、ダメダメな一年であった。

 

2015年のテーマは「Web元年」

その名の通り、ITパスポートから始まり、HTML、CSS、PHPとざっくりと手を動かして学んだ。Web自体ほぼ初心者だっため、コンピューターの原理から勉強したため、かなりの時間を要した。また物理学や科学、テクノロジーなど、Webとは直接関係のないあらゆる分野についても興味本位で学んだ。とはいっても、専門レベルには到底及ばないが概要をつかめるくらいまでは深めた。

 

だが、このように座学が中心となりすぎた一年であったため、実行が少なく、実行なき故に何も新しいものを生み出していない。これは大きな反省である。Googleカレンダーで自分は何に時間を使ってきたかを振り返ってみると、顕著にそのことを表している。

そして、年初に立てたスケジュールとは大きく異なる結果となった。全ては自分の計画性のなさが原因であることは明確だ。また、その計画を実行する意思力と、その意思力を支える自分の願望を突き詰めることができていなかった。ただ単に、好奇心に従って過ごした一年だったのだ。読書もただ好奇心に従って読み漁った。確かに好奇心に従って、生きることは実に気持ちよいし、心地よい。だって好きなもの、好きなこと”だけ”を行っているからだ。だが、それだけではダメだ。当たり前のことだが、そのことを改めて実感している。

当たり前だが、素人がいきなり科学について一生懸命学んでもすぐにビジネスとして転化できない。ビジネスにできないのであれば、人の役に立つこともできず、自分が稼ぐこともできない。ただ単に新しく面白い情報止まりであるだけだ。物理学や数学なども同じこと。そのことを三谷 宏治の戦略読書という本を読んで、改めて気付かされた。要はその学びのバランスなのだが、このバランスが非ビジネスのジャンルへと偏りがあったことに気付いた。当たり前と言われれば、当たり前のことだ。だが、改めて気づけたことは大きい。

 

 ということで

2016年のテーマは「実行」 

そして、「一日一生」の精神で日々をやり抜く。

 

今年も実りある一年にしよう。

 

f:id:sam000urai:20160106225919j:image

本州最南端で撮影した朝日。とても綺麗だった。